こんにちは、すあまです。
今回は「心毒性検査」というテーマで書いていこうと思います。
自身の専門と深くかかわっていることもあり、新薬が作られる際に心臓への影響をどのように調べているのかということについてより多くの方々へ発信できたらと思います。
そもそも心毒性検査ってなに?
そもそも「心毒性」という言葉自体を日常生活で使われている方はほとんどいないと思います。もし日常から使っている方がいらしたらたぶん競合なので仲良くしてください。
心毒性とは、薬剤(主に医薬品やその候補となる化合物)が心臓に与える悪影響(毒性)のことです。つまり、心毒性検査とは新薬を開発する際にその物質が心臓に対して毒性を持っていないか確認するために行われる試験ということになります。
心毒性検査はなぜ必要?
次に心毒性検査はなぜ必要か、ということについて書いていきます。
一言で結論を言うと「心臓への毒性は命にかかわるから」です。
心臓は生物にとって非常に重要な器官であり、心臓が止まることは生物にとって致命的です。そのため、新薬開発の際には心毒性を評価することがガイドラインで定められています。
実際に心毒性検査によって心毒性が認められ、市場から撤退した医薬品もあります。 下に実際に市場から撤退した医薬品を載せます。↓
上記のように、報告された医薬品による有害作用や市場撤退理由において心毒性は決して無視できない割合を占めていることがわかります。(Cardiovascularは心血管系、Torsade de pointesは不整脈の一種で今後解説記事を出します。)
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は心毒性検査の意味と行われる理由についてご紹介しました。
今後も心毒性検査に関しては詳しく取り上げていきたいと思いますので是非お付き合いください。