こんにちは、すあまです。
今回は先日紹介したニワトリ胚の全細胞培養の第3弾です。
下記にリンクを張っておくのでまだ読まれていない方はぜひ最初からお読みください。
今回は培養開始から240時間後(10日目)と336時間後(14日目)における細胞の様子を観察しました。
結果③:培養開始から10日後、14日後
培養開始10日後
培養開始10日後の段階で今まで見られなかった細胞の剥離が観察されました。
コントロールでは肉眼で観察できるほど大規模な細胞の剥離が観察されましたが、プラズマ処理を行ったディッシュでは細胞の剥離が少なく顕微鏡で観察した際に気づく程度でした。
培養開始14日後
プラズマ処理を行ったディッシュのほうでも顕著な細胞の剥離が観察されました。
コントロールのディッシュでは非常に多くの死細胞が観察された一方でまだディッシュで増殖を続けている細胞が観察されました。
考察&結論
今回の実験ではニワトリ胚由来の全細胞培養をノントリのディッシュとプラズマ処理をしたディッシュ上で行いました。
その結果以下のことがわかりました。
- コントロール、プラズマ処理の両方の条件において細胞の培養を行うことができた。
- コントロール、プラズマ処理の両方の条件において繊維芽細胞以外に肝細胞のような形態を持つ細胞を観察することができた。しかし、培養10日目の時点で線維芽細胞によってディッシュが埋め尽くされた。
- コントロール、プラズマ処理の両方の条件において1週間後に100%コンフルエントの状態になった。
- コントロールの条件において10日目に細胞の剥離が肉眼で観察された。
- プラズマ処理の条件において、細胞の剥離が10日目に顕微鏡で観察され、14日目に肉眼で細胞の剥離が観察された。
これらのことからニワトリ胚由来の細胞をノントリのディッシュにおいて培養できるが14日ほどで細胞が剥離してしまうことがわかりました。
今後は細胞の剥離を防ぎながら培養を継続する方法を探索したいと思います。
また、今回観察された肝細胞のような細胞が毎回現れるのか、また、それがなんの細胞なのかを調べる方法を考えていきたいと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか、今回はニワトリ胚の全細胞培養というテーマで紹介しました。
今後も様々な実験を挙げていきたいと思いますのでお付き合いいただけると幸いです。